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16beatカッティング

構造を理解して楽勝! 16beatカッティング

細川圭一
ギタリスト/ コンポーザー/ アレンジャー

16beatカッティング

 16beatカッティング  10m28s

16beatカッティングというと、「何をやっているんだか全く意味が分からない」「自分には絶対無理!」と感じて、取り組まずにあきらめてしまっている人もいるかと思います。

しかし、その成り立ちの仕組みを理解できると「な〜んだ、そんな簡単なことだったのか」と、誰でもできるようになります。

コードストロークと原理は同じ

16beatカッティングはコードストロークの延長線上にあります。ギター初心者の人でもコードストロークは考えずにできると思います。ピックで6弦から1弦へダウンストローク、1弦から6弦へアップストロークで弾く事ですね。この動作を1拍に2回(ダウン&アップでもダウン×2、どちらでもOK)行うことを8beatストロークと言います。

4分の4拍子の場合、1小節中に拍が4拍存在するので、1拍あたり2回ずつ打つと計8回となり8beat、という意味です。16beatも同様に考えると、1拍あたり4回ずつ打つ計算になります。これが16beatというリズムの考え方です。

16beatストローク

1拍に4回打つのはダウンストロークのみではスピードが追いつかないので、ダウン&アップ(オルタネイト*)が基本と考えてよいでしょう。

練習としては、当然この動作を一定のリズムに合わせて行うわけですが、最初からメトロノームに合わせるのは至難の業だと思いますので、まずはすごくゆっくりなテンポで、頭の中で1拍中に4回ストロークを行う事に慣れることをお勧めします。

これに慣れたら、16beatカッティングの7割はできたも同然です。

ストロークとカッティングの違い

右手ストロークでの16beatが理解できたら、次は左手でのミュートとアクセントのコントロールです。ミュートをしないでコードを16beatで弾くのは「16beatのストローク」ですが、「カッティング」と言うくらいなので音を短く連続で弾く事によってbeatをより強調できるようになります。

まずは全弦を左手で軽く押さえて確実にミュートします。

その状態のまま先ほどできた16beatのストロークを行います。また、ここでの空ピックは、音を出さずにということです。

16beat空ピック

次に16分音符の最初の音だけ左手の力を入れて押さえてみましょう。コードはCです。

16分頭のみカッティング

これが16beatカッティングです。

この動作に慣れたら音を鳴らすタイミングを変化させます。例えば16分音符の2つ目とか、1拍目は1番目、2拍めは1と4など、好きなように変化させていきましょう。

この感じにある程度慣れてきたらメトロノームに合わせて弾いてみるとよいでしょう。すごくゆっくりなテンポから始めてみましょう。「聴きながら合わせる」2つの同時作業なので非常に難しいですが、気長に根気よく続けるとできるようになります。左手で押さえた音を、なるべく短く切るよう意識するとよりシャープなカッティングに近づけられると思います。

参考演奏譜例[1]

参考演奏譜例[2]

まとめ

16beatカッティングの技術的な解説をしてきましたが、「どんなフィーリングの音楽なのか?」の理解が最も重要です。ハードなのか?、優しいのか?、悲しいのか?、楽しいのか?、音楽は人の気持ちを表現して伝え合い、みんなで楽しむ行為で、技術の優劣を競うものではありません。

しかしながら、技術が優れているということは、微妙な気持ちやフィーリングを表現でき得るということで、豊かな音楽を演奏できるということにつながります。

楽器の上達の目標はそこなのだと思っています。

* オルタネイト:
ピッキングやストロークをダウン/アップで交互に繰り返す動作。

細川圭一
Keiich Hosokawa

ギタリスト/ コンポーザー/ アレンジャー
岩手県出身

武蔵野音楽学院入学後、さまざまな演奏スタイルでの技術や音楽理論の知識を習得。東京を拠点に音楽活動を開始。以後、アーティストのライブサポートやレコーディングに参加。アニメーションサウンドトラックへの参加、舞台音楽制作、ギター演奏での映画出演。また、海外でのギター・クリニックや、教則本の執筆、講師として後進の育成にもあたっている。

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